kandouya

ネガティブ/マイノリティ専用WEBマガジン

友達を助けたい!毒親で苦しんでいる人にまず何をすべきか

毒親の元で苦しんでいる友達を助けたい!?

あなたの大切な友達が、家の環境や親子の問題で苦しんでいたら、あなた自身の心もつらいもの。「何とかして助けたい」「私があの子を救いたい」そんな強い思いに駆られると思います。

しかし、友達と言えども他人であり、第三者がどこまで入り込めるのか、また、何ができるのか、何をするのが正しいのか、とても難しい問題にぶつかります。

何かせずにはいられない、しかし何をすべきなのか冷静に考える必要がある。この2つの点の間で揺れているあなたに、真剣にお答えしたいと思います。

毒親育ちの友達を助けることは難しいです

これを書いている私は、毒親育ちです。家庭の中には数えきれない闇がありました。しかし、「友達に助けてほしい」と思ったことは一度もありませんでした。

友達に求めることではない上に、子供が親から離れるためには数々の問題があるからです。

毒親育ちの友達を助ける3つの壁

実際に子供が親から離れるには、大きな壁があります。

1.お金を用意できますか?

子供が親の元を離れるためには、物理的な「お金の問題」が発生します。人が一人生きるためには、それなりのお金が必要です。学校のお金、生活費、住む場所のお金など、最低限でもこれだけかかります。これをあなたは用意できますか?
友達の現状を今すぐ変えてあげるためには、お金という現実的で厳しい問題が切っても切り離せません。

2.友達は助けを求めていますか?

毒親育ちの子供は、親から逃げたり親を見捨てたりすることに、とても強い恐怖を感じています。誰かに助けを求められない理由も、ここにあります。物事を大ごとにして騒がれたくない気持ちや、毒親が逆上してしまうことを恐れるなど、普通の家庭に育つ人には分からない、複雑な思いがあります。助けたい気持ちと、友人が助けてほしいと思っているかどうかは、別問題です。

3.大人に掛け合うことができますか?

とても厳しいようですが、どうしても親子関係で強いのは「親」です。子供でも、大人より立派な考え方ができることもありますが、行動を起こすためにはやはり力が必要です。お金の問題の項目でもお話したように、友達の親にあなたが掛け合うことができるかといったら、できないと答える方が圧倒的ではないでしょうか。何か行動を起こすためには、それなりの立場と力がどうしても必要になってしまうのです。

それでもなにかをしてあげたい!毒親に苦しんでいる友達を助けるには?

あなたが、毒親に苦しむ友達にしてあげられることは何でしょうか。例え大切な友達であっても、やはり他人という立場であり、が発言力の弱い子供であるために、何もできないと落胆しているかもしれません。

そこで、あなたが今すぐにでもできる、とても大切なことを2つお話します。

徹底して話を聞いてあげること

今あなたができることは、友達の話を聞いてあげることです。どんなことで悩んでいるのか、どんな悲しみを持っているのか。とにかく吐き出す場所を作ってあげてください。面と向かって話せるなら、手を握って、肩をさすってあげてください。抱きしめてあげてください。

「話を聞いてあげるなんて、何もしないのと同じではないか?」そんな風に思ってしまうかもしれません。しかし、家庭に居場所のない人にとって、自分の話を聞いてくれる人、そばで優しく手を握ってくれる人の存在は、命綱(いのちづな)ともいえるとても大切な存在です。

話を聞くときは、このようなことを心がけて下さい。これは、心の専門家であるカウンセラーが実際に使っている「傾聴(けいちょう)という方法です。

1.ひたすらうなずき、共感する

友達が話をしているときは、ひらすら黙ってうなずき、聞いてあげましょう。急かしたり、先を読んで言葉を挟んだりせずに、相手の言葉が出てくるのを待ってください。とても簡単なように思えるかもしれませんが、実際とても難しいです。自分の思っていることは心の隅に置いて、とにかくうなずいて「そうなんだね。」「うんうん。」「しんどかったね。」と、共感してあげてください。

2.友達の行動や気持ちを否定しない

話を聞いていると「え?」と思うことや「信じられない!」と思うことがあると思います。しかし、友達の考えや気持ち、行動にダメ出しをしたり、意見したりということはしないでください。毒親というのは、一言では言い表せない闇を持っています。普通の家庭の人には理解できない考え方や、暮らしぶりがそこにはあります。理解できなくて当然なので、黙って聞いてあげてください。

また、友達の親のことを「ひどい!」「最低!」と批判したくなるかもしれません。自分の思うことを、熱く話したくなるかもしれません。しかし、いくら本人が親のことで悩んでいても、他人に自分の親のことを悪く言われるのはつらいのです。他人に傷つけられたときと、自分の親に傷つけられたときとでは、全く違う複雑な心理をしています。決して友達の親のことを悪くいうのではなく、ただ友達の感じていることにうなずいて、受け止めてあげるだけでじゅうぶんです。

3.あなたまで落ち込まない

友達のつらい話を聞くのは、体力と気力が要ります。毒親に苦しむ友達を助けたいと思えるあなたは、感受性の強い、共感力の高い人。きっと話を聞くだけで、友達のつらい気持ちをそっくりそのまま受け取ってしまうかもしれません。

でも、あなたまで落ち込んで、気持ちが引きずられてしまうのはよくないことです。友達も大切ですが、あなたのことも大切です。自分と友達は、それぞれ違う人生があり、違う運命にいます。決してあなたまで、友達の運命を背負うべきではない。あなたが落ち込んでは、友達の心の支えにはなれません。気をしっかり持って、適度に気分転換して、気持ちの切り替えをするように注意してみてくださいね。

自分の家族、親に相談してみる

もしも、友達と自分の間では収まりきらない、受け止めきれないと感じるのであれば、あなたの家族に相談してみましょう。毒親の問題は、大人の目線が必要です。第3者の大人の意見を聞いてみるのは大切なことです。ただし、他所の家庭の問題に触れるのはとてもデリケートな問題を含みます。以下の2つのことに注意しておきましょう。

1.想像ではなく事実だけを話すこと

話は、人伝にすることで内容が変わりやすくなるもの。最初に聞いたあなたの気持ちや想像などが入り込んで、あなたのご両親に間違った伝わり方をしてしまう可能性があります。

決して想像を含ませて話をしないでくださいね。友達から聞いた事実だけをありのままに伝えてください。そして、どんなことができるか、どんなことが必要か、一番身近な大人に相談してみるのもよいかもしれませんね。今すぐ何か行動ができなくても、定期的に話をしていれば、ご両親から何かのヒントをもらえることもありますよ。

2.いきなり大ごとにせずで慎重に考えてもらうこと

友達を助けたい気持ちが強いと、その気持ちはご両親にも伝わり、ことが大きくなってしまう可能性もあります。ここでは、項目でもお伝えしたように「友達を助けたい」というあなたの気持ちではなく、「友達があなたに何を求めているか」の方を重視して、ご両親にもお話するようにしましょう。いきなり大ごとにして騒いだり、他の人に情報を漏らしたりは絶対にしないでください。

友達のプライバシーは最優先です。あなたのご両親から、友達のご両親に直接話がいくことがないようにしてください。あくまでも、身近な大人の意見を聞くというだけに止め、具体的な行動を急いでは絶対にいけません!

毒親育ちの話を聞いてくれた友達の「涙」

家庭環境で悩んでいる人にできることは、とにかく話を聞いて心のよりどころになることに尽きます。血縁関係、家族関係はとてもデリケートで、助けるためのハードルはとても大きいのです。

でも、あなたが友達を助けたい、力になりたいと思う気持ちは、必ず届きます。

 

実は、私も中学生のころ、自分の家庭であったことをポロっと友達に話したことがありました。詳しく話すのも気が引けて、深刻に話すこともできず、冗談半分のような雰囲気で、話したのです。とにかく、誰かに聞いて欲しかったのでしょうね。

すると、私の友達は、ポロポロ涙を流して「私がそんな目にあったらと思うと、とてもじゃないけどつらすぎるよ」と言ったのです。私はそんな反応が返ってくると、思っていませんでした。確かにつらいからぽろっと話したんです。でも「あぁ、私つらいって思っていいんだ。」「私、頑張って耐えているんだな。」と認識することができたのです。こう思えるだけでもじゅうぶんです。何も、友達に自分を救ってほしいなんて、思いません。ただ話を聞いて、自分のことのように考えてくれただけで、忘れられない嬉しいできごとになりました。

その友達とは、今でもたまに会います。大切な、友達です。

友達は、自分の力で毒親の苦しみから逃げるのです

人は、自分に課せられた境遇を自分の力で生きていく必要があります。とても残酷ですね。でも、結局自分を救えるのは自分だけ。誰かに救ってもらうことはできないのです。

しかし、頼ることはできます。救うこと、助けることと、頼ることって似ていますが、実は違うのです。

救うこと、助けることは、あなたが友達にしてあげたいことです。頼ることは、友達があなたにすることです。その友達の問題は、友達の問題でしかありません。厳しいようですが、助けるにはそれ相当の覚悟が要ります。まずは、頼られる存在になること。そして、頼ってきたときには最大限の温かい気持ちで応えてあげること。それだけしか、ないのです。

(文・夏野新)

おすすめ書籍《トラウマ・HSP・アダルトチルドレン》

スポンサーリンク

Return Top