ひとつのことを、ぐるぐる考えて出口がわからなくなる。自分の言動や、小さなできごとが気になって、あとから不安になる。
あなたにはそんな悩みがありませんか?
考え過ぎる、真面目過ぎる、悩みやすい……このような人は、日常生活のあらゆるところで疲れやストレスを感じてしまいます。
でも、実は考え過ぎる性格の人には、たくさんの長所が隠されています。
あなたのぐるぐる思考をしっかり分析すれば、今までよりも毎日がぐっと楽になるでしょう。
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なんでこんなに考え過ぎちゃう性格なんだろう?
なぜ、こんなに考え過ぎてしまうんだろう。自分でも「考え過ぎだ」「本当はもっと楽観的になるべきなんだろう……」と、考え過ぎる自分をさらに責めたり、嫌になったりしてしまうのではないでしょうか。
実は、考え過ぎるのは元々持っている気質のせいや、その気質が引き起こしやすい「クセ」である場合が多いです。
脳の情報処理が特殊
- ひとつのことをぐるぐると考え過ぎる
- 過ぎたことも「あれでよかったのか」と考える
- ささいな変化に気づき、それについて深く考える
- 常に「最善のパターン」を考えるあまりに疲れる
このように、脳がほとんど勝手に色々な情報をキャッチし、それを処理し続けています。意識的に「ああ、もう考えるのやめよう」と切り替えないと、いつまでもぐるぐると考えや不安が頭の中を巡るので、脳疲労状態に陥りやすいです。
一般的な人が気付かないような変化や様子に気づき、その原因や対処法を無意識に考えてしまう。自分に直接関係のないことでもついつい考えてしまうので、脳内は常にたくさんのエネルギーを消費しています。
人の気持ちがわかる
考え過ぎる性格の人は、人の気持ちがわかるために「相手がどう感じるか」「相手は不快な思いをしていないか」という点に目が行きやすいです。
そのため「自分がどう振舞うべきか」ということに悩まされます。
自分の対応はこれでよかったのか、あの人が言った言葉の意味ってどういうことだったのか、自分がこれを言ってもいいのだろうか……
こんな風に、出口のない悩みや不安を抱えるのは「自分の行動に対して、相手が不快な思いをしないために」というのが目標となっていることが多いのでは。
自分はどうしたいか、ではなく「相手がどう感じるか」を考えてしまう。でも、相手がどう感じるかはその相手の人にしかわからないことなんですよね。
だから、いくら考えても答えが出ず、同じところを堂々巡りしてしまうというわけです。
不安を感じやすい
考え過ぎる人は、不安を感じやすい傾向にあります。
「どうしよう」「かもしれない」
こんな風に、過ぎたことにも、これから起こることにも、どちらにも不安を感じてしまうので、行動も制限されてしまいます。
不安を感じやすい人は、元々「危険回避能力」が高い人。慎重派で、何事もしっかりと考えて納得した上で実行に移したいタイプであることが多いです。
そして、常に「最善のパターン」を求めています。
自分と相手が、100%気持ちよく過ごせるように。完璧に楽しめるように。そんな風に全力を尽くしたくなってしまうために「何が最善の行動なのか」ということに意識が向きすぎます。
常に「納得したい」という気持ちがある
考え過ぎるのは「納得したい」という気持ちが強いためであることも多いでしょう。
- この程度でいいか
- まぁまぁOK
- だいたいでいいか
- テキトーにしておこう
このような、ゆるさを取り入れることが難しく、常に100%納得して行動したいというタイプの人が多いです。
例えば、おみやげひとつ買うのにも、考え過ぎる人はなかなか決められません。
せっかくだから、この土地の名産品を買おう!
……でも、この土地の名産は和菓子が多いな。
あの人は和菓子が好きかどうかわからない。
でも他に買うとしたら、キーホルダーやハンカチ?
……物は趣味があるし、趣味に合わなかったらもらっても困るかもしれない。
お酒はどうかな?お酒は好きって聞いたけど、ここの名産は日本酒だから好みが分かれそう。
やっぱり無難にお菓子? もし好きじゃなくてもとりあえず買えばいいかな。
でも、とりあえず買うって意味あるのかなぁ。
やっぱり納得できるものがないから、次のお土産スポットで買おう……
(で、結局次のお店でも同じ思考が繰り返されて、結局買いそびれる)
こんなことが、筆者の頭の中では度々起こっています。
いい意味でも、悪い意味でも、完璧主義なのです。
考え過ぎる性格は「脳内整理」で改善する!その方法とは?
このぐるぐる思考は、元々の脳の情報処理からくる特徴の場合も多いので、完全にやめるというのはなかなか難しいものがあります。
しかし、脳の情報処理の形は変えられなくても「思考のクセ」は変えられます。
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自分の思考のクセに気づく
あなたはおそらく、たくさんの情報をキャッチしてそれを理論的につなげてしまうので、脳がたくさんの可能性や危険性を計算します。
- こうかもしれない
- でも、こういう可能性もあるな
- ただそれをやると〇〇になる恐れも……
このように、最初に直感的に思ったことから、いくつものパターンが派生してしまうんですね。
この「いつものパターン」が始まっていることにまず気づきましょう。ここに気づかないと、いつまでも堂々巡りを繰り返すことになります。
意識的にストップする
いつものぐるぐる思考がはじまったら、意識的にストップします。
この意識的にやめるというのがなかなか難しいのですが、爪を噛むことや貧乏ゆすりをするのをやめることのように、また禁酒や禁煙のような感じで「意識してやめる」とうことが非常に大切なんです。
人はみんな「もっとよく考えろ」「ちゃんと考えないからそういうことになる」
こんなことを言うことがありますが、考え過ぎて苦しんでいるあなたはその逆をしなければなりません。
頑張って考えない努力をする。
考えないように工夫する。
このように、一般的には「ちょっと変」に思えてしまうことを、やらなければなりません。
視点を変える
考え方や視点を変えることもとても重要です。
「あの人に嫌われているかもしれない」
「今日、〇〇さんが少し冷たかったような気がする」
そんな「どうしよう」「かもしれない」という不安について考える必要はほとんどありません。
もしも相手に恋愛感情を抱いていて、すこしでも近づきたい!と思っているのなら、話は少し違います。でも、学校の人間関係や職場関係の人、ママ友などの「他人」の場合は、気にするだけ損です。
だって、その正解を確かめる方法がないのです。
「今日、冷たかったけどなんで?」
「私のこと、嫌いですか?」
そんな風に確認するわけには、いきませんよね。仮に聞いたとしても「そうよ、嫌いよ」なんて返してくる人って、ほとんどいないと思うのです。
だとすると、次に会うときまでは答えが出ないのです。あなたに対して何を、どう感じているかというのは、相手の心の中にしかありません。
あなたが自分の中だけで考えても、結論は出ません。ということは、考える必要はまったくないとうこと。常に「自分に落ち度はなかったか」を気にするのはやめて、思考ループの苦しみから解放されましょう。
思考を紙に書いて整理する
どうしても考えが止まらないときは、日記やメモなどに書いて、自分で読み返してみるといいです。
ブログやtwitterのようなオンラインのサービスを利用してもいいですね。交流できるものであれば、第三者からの意見をもらえることもあります。ただ、公開するものは「他人の目」があるために、自分のありのままの考えや不安を書くことができない場合も。
できれば、紙のノートやメモ帳などがおすすめです。チラシの裏でも全然かまわないと思います。
文体も、まったく問いません。箇条書きでも、~です。~ます。でも、なんでもいいです。
「私の考えや言動は、特におかしいところはないな」と、可視化することができるので安心します。
もしくは「私の言動で、ここがよくなかったかもしれないから、今度から注意しよう」と改善につなげることもできます。
こうして、ぐるぐる思考を細分化して整理していくことで、少しずつ考え過ぎる性格を変えていくことができます。
考え過ぎる性格って、実は長所!うまく使って毎日を楽にしよう
私は、かなり悩みやすく考え過ぎる性格で長年苦労していましたが、思考のクセに気づき、意識的に止めることでだいぶ楽になってきました。このように文章を書く仕事をしていることもあって、日常的に思考を書き出して整理していることも、自分の脳の特徴をうまくコントロールしているのだと感じます。
考え過ぎる性格は、自分自身では苦しいものですが、周囲の人からすると「配慮してくれる」「考えが深い」「気が利く」などの好い評価を得ることもあります。
短所ではなく、長所であると捉えてうまく付き合っていく方法を考えてみてくださいね。/Kandouya編集部
ぐるぐる考えてしまう心のクセのなおし方