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気持ちが上がらない…自己肯定感に対する誤解!そのままのあなたでOKな理由

近年、さまざまな場面で「自己肯定感」という言葉が使われるようになりました。仕事、子育て、恋愛、結婚……人がいきる上で、この自己肯定感が低いと何事もうまくいかないというように言われます。

自己肯定感が上がらないと、幸せになれない?

自己肯定感が高い人がすばらしい人?

それはまったくの誤解であり、自分を逆に苦しめる原因になることもあるのです。

この記事では「自己肯定感が上がらない、そんな自分でOKですよ」ということを、順を追って説明していきます。

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自己肯定感とは「自分が自分であって大丈夫」と思えること

そもそも自己肯定感とは「自分が自分であって大丈夫」と思えることなんです。

もっとわかりやすく言えば「どんな自分でもまずはOKとしよう!」と思えるかどうか。

  • 自己肯定感がない
  • 自分に自信がもてない
  • ネガティブになってしまう
  • もう何もかも投げ出してしまいたい~~!

こんな自分も、どんな自分もあっていい、とすることが大事です。

自己肯定感は、子育てや教育現場でうまれた言葉

自分を好きにならないと、誰のことも好きになれない。自分が自分を好きじゃなければ、誰からも好きになってもらえない。

こういう言葉、最近よく耳にしますよね。これは自己肯定感とセットにされやすい言葉で、いろいろな場所で見聞きします。

まず自分を愛そう。まずは自分を可愛がってあげよう……まぁ、確かにそうなんです、大事なことです。でも、無理な人は無理なんです。

というのも、自己肯定感は本来子供の頃に親や教師から、育ててもらうものです。自己肯定感という概念は、1994年に臨床心理学者の高垣忠一郎先生が「子供の教育現場」をみていく中で使った言葉です。子供のカウンセリングを通じて得た問題を説明するために、自己肯定感という言葉を使ったのが始まりです。

つまり、自己肯定感は誰かから与えてもらったり、育ててもらったりするから、高まるんですね。子供の頃から、親や教師、身の回りの大人に批判されて育った人、虐待を受けた人、適切ではない教育や接し方をされてきた人にとって、自己肯定感というものは「よくわからないもの」でしかないのです。

「そのままのあなたでいいよ」「自分は自分でいて大丈夫だよ」と、教えてもらわなかったのですから、できないのは当たり前ですよ。

大人になったからといって突然「自分をまず愛して自己肯定感を上げる努力をしないと、誰からも愛されないし幸せになれない」と言われると、なんだか結局自分が悪いような気がして嫌になりませんか?

「自己肯定感は、なかなか上がらない」それでいいじゃないですか。それでもちゃんと生きているあなた、それでOKです。まずは、そんな自分でもいいと認めることのほうが先だと考えます。

自己肯定感とは「自分を好きになる」ことではない

自己肯定感という言葉をどう捉えるかは、人によって違います。多くの心理学者や研究者が自己肯定感とはどういうものかについて話していますが、みんな考え方や捉え方のニュアンスが微妙に違うんです。

私はよく「どんな自分でも、OKと思える気持ち」と表現します。だから、自分なんか大嫌いと思ってもいいし、自己肯定感とか意味わかんない、って思ってもいい。世間の多くの人が「自己肯定感を上げよう!」「自分を愛そう!」と声高らかに叫んでいるなかで「なにそれ? 自分を愛するとか意味わからない」って思っても、OKだと考えています。

まずは現状の自分がどんな状態であってもよいと認めることが、ゆくゆくは「自分って、まぁまぁいい感じだな」「自分も案外悪くない」って思えることにつながったりもします。今すぐに、急に変わることなんてできないのですから、今は「自分なんて嫌い」でもいいと思います。

自己肯定感は「もっと優れた自分になろう」でもない

自己肯定感は、最近自己啓発の分野でかなり多く取り上げられるようになっています。

これが、そもそもの問題なんじゃないかなとも考えています。

「もっと自分を優れた人間にするために」「もっと優秀なスキルを身につけるために」「競争の激しい社会で生き残るために」

こういう目標のために、自己肯定感を上げようと啓発するのってちょっと違うと思うんですね。

先ほども言いましたが「どんな自分でもOK」とする考え方が自己肯定感です。スキルを上げる、競争に勝つ、もっと優れた人間になるために……これって完全に、自己肯定感を間違った意味で使っていて、逆に「そうなれない自分」とのギャップに苦しめることにも繋がってしまっているんです。

自己肯定感という言葉をむやみやたらと使うことで、逆にもっと自信をなくしてしまうことになりかねないわけです。

自己肯定感が上がらない。そんな自分で大丈夫。

自己肯定感が上がらない、そんな自分でもいいんだけど、もう少し自信をもったり生きやすいと感じられるようになりたい。だから「自己肯定感とはなんぞや?」という壁にぶち当たっているのだと思います。

そこで、少しでも毎日を生きやすく感じるために必要なのは「足すこと」ではなく「引くこと」です。自己肯定感をもっと上げて、どんどん自分にプラスする……ではなく、不要なものを捨てて身軽になっていく方が、今のあなたには合っているのかもしれません。

何かをしないと愛されなかった、わたしたち

自己肯定感の低い人は、幼い頃から親に何かを期待されたり、本来子供がやるべきことではないことに気を配ったり、何かに耐えて我慢したりしてきた人たちです。

「そのままの自分」ではダメで「何かを頑張っている自分」でないと愛されなかったわけですね。

勉強やスポーツを頑張るように期待をかけられるだけでなく、愛情をもらえない寂しさに耐えることや、体罰や罵声に耐えること、言いたいことを言えない、親や兄弟の顔色を見て無意識に空気のバランスをとる……

こういうことも、特定の何かを頑張ったという目に見える形ではないにせよ「何かを課せられてきた」ということになります。だから、そういう不要なものを引き算していくようにするほうが大事です。

「自分に自信をつけよう!」「自分を好きになろう!」と躍起になるのではなく、もう嫌なことは頑張らないように努力するとか、人の顔色を見るクセを意識してやめる、人付き合いの取捨選択の方法を考えるなど。

こういう風に「プラス」ではなく「マイナス」を意識することが大事です。

無理やり自分を変えようとしても失敗する

「私はデキる!」「俺はすごいんだ!」そんな風に、無理やり自己暗示をかけて自分を変えていく方法もあるとよく見聞きしますね。

しかし、私は個人的にこの方法で何度も失敗しているので、向き不向きがあるのではないかと考えています。

どうしても「こうなりたい」という理想を自分に期待していくことになるため、理想と現実とのギャップに途中で息苦しくなって、余計に落ち込んだり、自信を失ったりするんです。

無理やり自分を180度変えるようなことをするのではなく、昨日よりちょっとだけ違う選択、いつもはできないけど今ならできそうな気持ちをグッと後押ししていく……というような、小さなことの貯蓄をしていく方が結果的に大きな変化につながります。

他人からみたらささいなこと、気づきもしないような小さな変化を日々貯蓄していくのです。いきなり180度変わったら、周囲の期待値も見え方もガラッと変わってしまうため、自分の中にストレスが生まれやすくなります。

「自分が好き」なんて思えなくて当然?

自分を好きになろうって、よく言いますが私は「自分が嫌いなままでもいい」と思っています。

自分のことがそんなに好きじゃないけど、幸せに生きている人、それなりに毎日楽しく生きている人、何かに挑戦している人、たくさんいます。

「自分のことが好き=人生が豊かである」というのは、必ずしも成立しない方程式です。

自分のことは、自分がいちばんよくわかっています。人に対しての嫌悪感、不信感、プライド、自己中さ、腹黒さ……誰もが、自分の中にもっている「黒い部分」や「闇のある部分」を自分がいちばんわかっているんです。だからこそ、自分のことなんて好きになれないんです。そういう、自分のダメさをわかっている人ほど、自分のことを好きじゃないんです。

でも、そういう人がみんな不幸になっているかといったら全然そんなことはありません。自分をかえりみたり、客観視する能力に長けている場合もあるので、決して「自分大好き」を目指す必要なんてないのです。

今の自分で、基本はOKなんですよ。

自己肯定感が上がらないからって、さらに自分を責めないで

自己肯定感が上がらない、自分を心から愛せない。

そんな自分をさらに「ダメな人間」「幸せになれない」「プラス思考ができない」と責めたり、卑下したりすることに何の意味もありません。

人間は、計算式のように簡単に答えが導き出せる生き物ではありませんから「自己肯定感が上がらない人は、幸せになれない」「成功できない」というような式だってないんです。

もっと大事なのは「もっとよくなろう」とすることではなく「自分に合わないものや、無理なものを強要しないこと」ではないでしょうか。単なる言葉に惑わされて、自分をさらにいじめないように意識してみてくださいね。/Kandouya編集部


自己肯定感が低い自分と上手につきあう処方箋

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