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さなぎが蝶になるように…過去の嫌な思い出を忘れる方法とは?

あなたは、嫌な思い出、忘れることできない過去、思い出したくもない失敗などの「嫌な思い出」をどうにか忘れたい……そんな気持ちがありますか。

「過去のことは忘れて今を生きよう」

そういわれることも多く、そんな嫌な思い出にとらわれている自分がさらに嫌になったり、ダメな人間に思えたりしていませんか。

なぜ自分は過去のことを忘れられないのか、嫌な思い出ばかり思い出してしまうのはなぜか。

それは、あなたが悪いのではなく、記憶のでき方やその処理方法にちょっとした問題が生じているだけかもしれません。

この記事では、過去の嫌な思い出を捨てるために必要なことをじっくりと、一緒に考えていきたいと思います。

嫌な思い出を忘れるのは簡単じゃない。でも、必ずできる。

嫌な思い出を捨てること、過去のつらい経験を克服することは、正直簡単なことではありません。

忘れたいのに、忘れられない……という気持ちがあるのは、きっとあなたにとって本当に本当に、つらい体験だった証拠なのです。それをしっかりと、覚悟をもって受け止めることがとても重要なのではないでしょうか。

嫌な思い出やつらい体験を誰かに話すと、よく投げかけられるのは

「いつまでも過去にとらわれていても、何も変わらないよ」

「もう過去のことでしょう? もっと今を楽しまなくちゃ!」

こんな風に、過去に未練をもっていたり、過去にとらわれてしまっているあなたが悪いように言われてしまうこと、多くないですか?

すでにつらい思いをして嫌な経験に苦しめられている自分を「過去にとらわれている、」「未練がましい」といったような、さらに悪いレッテルを貼って苦しめてはいけないのです。

忘れるための作業をする前に、あなたはその出来事に対してじっくり向き合う必要があります。

どんな嫌な思いでも、あなたにとっては「つらい体験」である

嫌な思い出を捨てる前に、あなたはその出来事に真っ向からじっくり向き合いましょう。

嫌な思い出は、ストーリーとして記憶されているものです。たとえば、その出来事が起こる前にどんなことがあって、どんな事情からその出来事に発展したか。また、その出来事の後にあなたがどんな気持ちで過ごし、どんなことに繋がっていったか……

嫌な思い出は突然、突如生まれたものではないことも多いはずです。あなたなりのストーリーがあり、その一連の流れをわかっていることにより、より鮮明に記憶に焼き付いてしまうことがありますよね。

このような記憶のことを「エピソード記憶」といい、強く長く脳に残ってしまうという科学的根拠があるのです。

他人からみたら「そんなこと、誰でも経験あるよ」という風に軽く捉えられたり「あなたにも落ち度があるよ」と言われてしまうようなことにも、あなたなりのきちんとした理由があり、あなたにとっては本当につらい体験であったことは間違いないのです。それは、他の誰かに決められるようなことではなく、今生きているあなたが決めていいことなのです。

まずは「自分がつらかった」ということをしっかり自分で認めてあげること。体験したのは他の誰でもない、自分自身だということを受け止めてあげてください。

繰り返して思い出すことで、より深く記憶に刻まれていく

記憶は、繰り返し思い出すことにより深く脳に刻まれていきます。苦手な勉強を何度も何度も繰り返すことで自分のものにしていくように、脳は「記憶したことを反復して思い出す作業」をすることで、定着させてしまうものです。

つまり、あなたが今嫌な思い出を忘れられなくて悩んでいるという時点で、あなたは本当につらい体験をして、傷つき、深く落ち込むのは当然であるという事実を、裏付けることにもなるわけです

忘れたいのに、忘れられない。このような嫌な思い出を背負いながら今まで日常生活を送ってきたあなたは、本当に頑張ったのだと思います。

嫌な思い出を捨てるための第一歩として一番大事なことは「自分は頑張ってきた」「つらい経験をしてもちゃんと毎日生きてきた」ということを、自覚して嫌だった時の感情にどっぷり浸ることなのではないでしょうか

この際、忘れよう忘れようとしていたことをあえてじっくり回想して、泣いたり怒ったりしてみるのも悪くありません。誰かに聞いてもらってもいいし、紙に書き出したりSNSやブログ、noteなどで思い切って公開してしまうのもありですね。

誰かに聞かせるかどうかは、あまり重要ではないかもしれませんが、とにかくその思い出を濁してうやむやにするのではなく、最後にじっくり味わって、感情をぶちまけてみてください。

嫌な思い出を忘れるための、具体的な方法とは?

過去の嫌な思い出にじっくり向き合って「自分は本当に嫌な思いをした」「私は本当につらかったのだ!」という感情に向き合うことができたら、次はそれを捨てるための方法を考えていきましょう。

完全に忘れることはないと、覚えておく

正直なところ、本当に嫌な体験は「完全に忘れる」ことはないと思っています。私自身、もういい加減忘れたいと思う思い出に縛られたり、そのときと同じような気持ちになってしまうことがあるのです。

「完全に忘れよう!」と意気込むことで、ふと思い出した時にまた「あぁ、私また過去のことにとらわれている……」という自責の念が生まれるんですよね。

これってすごくよくないことなんです。思い出してしまうのは、先ほどもお話したように「本当に嫌なできごとだったから」なんです。「また思い出して自分のバカ!」って思ってしまうと、過去の嫌だった気持ちを否定することになってしまうんです。

人の心理には「カリギュラ効果」といって、特定のことに対してダメだと思えば思うほど、執着してしまう心理効果があります。たとえば、ツルの恩返しという昔ばなしで「決して、ふすまを開けないでください」と言われたのに、気になって気になって結局開けてしまうおじいさんの話が有名ですよね。

「思い出しちゃダメ」「忘れなきゃダメ」と、意識することでさらに意識しやすくなっていくループがあるわけです

だから、思い出したら思い出したでもいい。そう、楽観的に考えることもとても重要です。つらかったんだから、思い出すのは当たり前。そのスタンスでいくと、逆にその出来事に執着しなくなっていきます。

楽しいこと、好きなこと、新しいことに挑戦する時間を設ける

嫌なできごとを忘れるには、記憶の上塗りをしていくことが大事です。あなたが今興味のあること、好きな人たち、やっていて楽しいこと。そういったことに時間を費やして、なるべく忙しく暮らしてみるといいのではないでしょうか。

嫌な記憶は、そのことを考えない時間を多くもつことがすごく大事なのです。脳の回路は、使われなければどんどん途絶えて、記憶が薄れていったり、思い出す頻度が少なくなったりします。

そのためにできることは「嫌な思い出を思い出さすに済む時間を、多く作る」ということに尽きるのです。

忙しくしていると、嫌なできごとも忘れるとか、新しい恋人ができれば失恋の傷も癒えるといわれるのは、そのことを思い出さなくなる時間が増えることで、記憶の回路が途絶えるためなのです。

大きな変化を起こそうとするのではなく、小さな変化を貯蓄していくこと

過去の嫌な思い出、つらい出来事の記憶を捨てようとするとき、大きな変化を起こそうとする人も多いですよね。

たとえば、失恋したら髪の毛を切るとか、住む場所を引っ越して新しいスタートを切るといった、大きな行動を起すのがいいとされることもあります。

しかし、私の実体験からいうと「少しの変化を貯蓄していく」ことの方が近道であることも多いのではないかと考えています。

大きな変化を起こすには、気力も体力も要りますし、人によっては負担になってしまうこともあるのです。過去の傷を癒そうという気持ちが強いあまりに、苦手なことにわざわざ挑戦しようと無理をしたり、自分に合っていない場所や人と関わることに夢中になったりすることもありますよね。

もちろん、そんな冒険も時にはいい経験になるのですが、そうした大きな変化だけが人を劇的に変えるかといえば、そうではないのです。

いつもとちょっとだけ違う選択を繰り返す。ただこれだけでも、人は変わっていきます。

例えば、ふと嫌な思い出が蘇ったら、パンと手を叩くように別のことを考えるというのも一つの方法ですね。

もしくは、嫌な思い出を思い出した時に、それを今までとは違う捉え方で考えてみるのもいい方法です。

特に後者は、ストレスコーピングといって「自分にとってどんな影響をもたらしたか?その出来事から自分は何を学べたか?」という風に、嫌な思い出を自分の材料として捉えなおしをしていくことで、ストレスが軽減する効果があるということもわかっています。

あえて忘れようとするのではなく、その出来事を違った視点から見てみることも、嫌な思い出を克服するまでのプロセスであるといえます。

人の脳は、ちょっとした刺激を与えるだけでも変化します。もちろん、そのちょっとした変化を繰り返して定着させていくことが大事ですので、繰り返し続けていくようにちょっとだけがんばってみましょう。

忘れなきゃ……と思わなくていい。嫌な思い出を、いろんな角度から研究してみる!

嫌な思い出、つらい過去。そういうも、のは、結局忘れなくたっていいわけです。

その出来事が、長期的に続いていたり、衝撃的だったりすると、自分の力ではコントロールできないほど記憶に強く定着してしまうことだってあります。

だから、その思い出を「忘れる」「捨てる」と一脚するのではなく、いろんな角度から見てみることや、その出来事から自分は何を得たか、何を学んだかということにももっと注目してみるとよいのではないでしょうか

その行為は、過去にとらわれているわけではなく、過去から脱却するための過程段階です。

青虫が、さなぎになって、蝶になっていくのと同じです。私の勝手な想像ですが、蝶は、さなぎだったことも、青虫だったことも否定しないでしょう。過去のことには全部意味があって、全部あなたの血や肉となっているからです。

嫌な思い出を忘れるのも、捨てるのも、義務ではありません。私は、嫌な思いもつらい出来事も、忘れたり捨てたりするのではなく自分の体の一部にしていけばいいと思っています。そうできたときにはじめて「あぁ、そんなこともあったな」と、忘れていた瞬間をを味わえるものなのではないでしょうか。/Kandouya編集部

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