あなたは、お金についてじっくり考えを巡らせたことがありますか?
お金って何のためにあるのか。お金があるのとないのとでは、何が違うのか。
自分はお金が欲しいのか。
お金を使うことに罪悪感はないか。
お金を使うことで、物とは違った何かを欲しているところはないか。
そんな自分の「お金への価値観」について、じっくり向き合ってみた経験はありますか?
実は、お金の感覚やイメージを変えることで、自分の内面や幸福度が大きく変わることがあります。
この記事では、お金とストレス、そして人生における幸福度にまつわる裏話を楽しくお話していきます。
お金はただの金属や紙なのに、どうして価値があるの?

よくよく考えてみると、お金ってただの紙ですよね。
それなのに、どうしてみんなお金を溜め込んだり、お金を稼ぐことに必死になったりするのでしょう?
お金と交換しているモノやコトの価値を考えてみよう
物やサービスにお金を払い、手に入れたその先にある「価値」って……いったい何でしょうか。
食べ物がないと生きられないとはいえ、実際のところ米と味噌と少しの野菜や魚があれば生きられます。しかし、私たちはより手軽で美味しいものだったり、話題のお店の料理を求めたりします。
つまり、美味しいという心理的な癒しや喜び、そこから生まれてくる活力などが食べ物の価値なわけですね。
洋服だったらどうでしょうか?
肌を寒さや外的な刺激から守ることが本来の目的ですが、現代では流行やブランドといった、自分を飾って好みの外見に仕上げることが価値になっています。素敵なファッションでアピールすることや、ブランドを身に付けることへの優越感なども、価値です。
教育も同じように、お金を払って何かを学んだあとに得られる自分の資格や学歴、地位、権威性、収入に繋がっていきます。
つまり、お金を払うことで私たちは喜びや癒し、自信、主張、信頼などを得ているというわけなんですよね。
自分が欲しい物やサービス、なぜ欲しいのかを考えたことがありますか?
自分が欲しい物について、なぜそれを買いたいのかを明確に説明できるでしょうか?
たとえば、シーズンごとに買う流行の洋服や、最新のスマホやガジェット、きらびやかな店頭に並んでいる雑貨、高価なアクセサリー、車、ベストセラーの本……なんでも構いません。
欲しいと思う欲求は自然なものですが、それを「なぜ欲しいのか?」とじっくり考えたときに
「う~ん、そう言われてみると、どうしても欲しいわけじゃないかも」と気づいたり「周りの人が話題にしているから欲しいだけだった」と気付くことがあるはずなんですね。
よく、物を買いたくなったら数日寝かせて、それでも欲しい気持ちが強ければ買うという方法をとるといい、なんてこととも言われます。
つまり、私たちの購買意欲というのは瞬間的な興奮だったり、周囲の人に足並みをそろえたいという気持ちだったりすることも非常に多いわけなんです。
お金がないというストレスはどこからくるのか?
「今月お金がピンチでさぁ」
「あぁ~もっとお金があればなぁ」
こういう会話は、至る所で飛び交っています。
しかし、こういった会話ではだいたいの場合
「宝くじ当たらないかな~」
「億万長者と結婚するしかない」
というような(かなり簡単な例ですが)現実味の薄い案が出て、なんとなくその会話が終わるというパターンです。
つまり「自分がお金持ちになるなんてことはあり得ない」とか「お金が足りないという状況が自分にとって当たり前」という前提があって、それは簡単に崩れないのです。
自分は、常に不足している。
この感覚があるため、余計にお金を使って何かを埋めようとするわけです。
「お金がなくてストレスが溜まる」と吐露する人の多くは、寝る場所や食べる物に困っていることはほとんどありません。実際に今日食べる物、寝る場所に困っている人は何らかの方法でお金を生み出す方法を考えざるを得ないからです。
自分には何かが足りない!それがお金のストレスの根本
自分には、何かが足りない。
自分は常に不足している。
そんな感覚は、お金が欲しい、お金が足りないというストレスに直結している場合があります。だからこそ、特別欲しくもない雑貨や洋服にお金を費やしてしまったり、お酒を飲む一時的な欲求のために消費してしまったり、美容整形にのめり込んでしまったり……
誰もが当たり前にやっている消費のスタイルから特別な事例まで、実は同じ仕組みなのです。
たとえ平均より収入が低くても、自分なりの生活スタイルや、やりくりの方法を構築して満足している人は「お金がなくてストレスだ」とは思いません。でも、それなりに裕福な生活をしていても「何かが満たされない」という漠然とした不足感がある場合、どんどん散財して結局お金がすっからかんになる……という構図は、あなたもイメージができるはずです。
ストレスが溜まる→お金がなくなる仕組み

過酷な仕事やつらい仕事をしていると、そのストレスをお金の消費で解消しようとしてしまいます。
- 嫌な仕事をする
- ストレスが溜まる
- ストレス発散にお金を払う
- お金が無くなる
- 嫌な仕事をする
上の1~5までを繰り返していくことになってしまうので、どうしてもお金がない状態から抜け出せません。
このサイクルを抜け出すためには、仕事の環境を変えたり、お金がかからない方法でストレスを解消する方法を見に付ける必要があります。
仕事が好きな人や、成功してお金持ちになった人の多くが、1の段階でこのループから抜け出しているのです。
嫌なことをお金のためにやっている人は、いつまでもこのループを繰り返し続ける。最初はお金にならなくても、好きな事や情熱を注げる仕事にシフトしたとたんに、このループから抜け出してお金の新しいサイクルに変えられる人。
どちらの人にも、優劣はありません。
ただ、このような仕組みがあるということにまずは気づくこと、知ること。そして、どちらがいいかを選び、勇気をもって飛び込むかどうかです。
お金のストレス・悩みを減らすには?不要なものを手放していく
お金のストレスや悩みを減らすには、自分の人生において不要なものを潔く捨てていくことが必要です。昨今ではミニマリストという「もたない暮らし」「シンプルな生き方」が注目されていますが、シンプルに生きることは本当に大切なことです。
不要な出費を捨てる
あなたの生活の中で、不要な出費はどんどん削っていきましょう。
- 嗜好品
- コンビニのついで買い
- 高すぎるスマホ代
- 流行のファストファッション
- 広すぎる部屋の家賃
- 不要な保険プラン
- 継続課金になっているアプリ
お金を溜めようとするとき、多くの人がまず「節約」を意識します。不要な出費をなくすのは、節約とも同じ意味合いですが「切り詰める」こととは違います。無駄なものや、気づかないうちに出ていっているお金の流れをしっかり把握して、なくしていくというとてもニュートラルなものです。
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不要な人間関係を捨てる
人間関係を捨てるなんて、まるで悪人のように思ってしまう人もいるかもしれません。しかし、自分が本当に付き合いたいと思えない人と関わることは、自分のメンタルや時間、そしてお金を奪います。
あなたの1分1秒には、とても大きな価値があります。その大事な時間を、好きでもない人のために、嫌な関係性のために費やすのは本当にもったいないことなのです。実際に、ランチや飲み会などで交際費が出ていくこともあるでしょう。
タイムイズマネーという言葉があるように、あなたの時間はあなただけのために使ってください。不要な人間関係を捨てるのは悪いことではなく、自分を守り大切に扱うことなのです。
【やっちゃダメって思ってない?】人間関係リセット&断捨離のススメ。
「嫌だ」と思うことをどんどん切り捨てる
嫌だと思うことは、どんどん切り捨てていく訓練をしてみましょう。
「嫌なことを避けていたら、お金は入ってこない!」と思うかもしれませんね。
でも、先ほど5つのお金がなくなっていく無限ループがあることをお伝えしたように、自分にとって嫌なこと、ストレスがかかることが多ければ多いほど、お金を消費したり、自分に不足感を抱いて衝動買いなどに走りやすくなったりするのです。
今より収入が下がってもいいから、嫌な要素の少ない仕事に切り替えることも方法のひとつ。嫌な環境である家や地域から離れることも、必要かもしれませんね。
家や地域を離れる場合は、一時的に出費が上がってお金の心配が増すかもしれません。でも、そのときに考えたいのは「嫌な環境にいながら自由なお金をもつことと、お金はそれほどないけれど精神的に自由な環境、どちらがいいか」ということなんです。
あなたの人生に、あなたが嫌だと思うものは、必要ないんです。人が今の世の中で生きていくためには、嫌なことも嫌な人もがまんして耐え抜くのが美徳とされ、躾けられてきました。
しかし本来なら、自分の心身の安定を第一に考えて、自分の感覚に従って生きるのが自然なのです。
嫌なことから逃げるのは甘えなの?現状を変えたい人は読んでみて
お金のストレスから解放されるには、社会の価値観にとらわれないで

お金のストレスから解放されるには、自分を取り戻し、社会の価値観を捨てることもであります。
あれこれと方法を考えることも大事なのですが、何よりも大事なのは「自分は何がしたいか」や「自分は何を感じているか」をしっかり受け止めてあげることなんです。
嫌な仕事にストレスを溜めながらも取り組むのは、何のためですか?
親や学校の先生、友人たち、そして社会的に認められるため……という人は、少なくないはずなんです。
あなたが「もっとお金が欲しい」と思うのは、どうしてなのでしょうか?
自分には何かが足りない、自分はダメな人間という、不足感や劣等感がそこにないでしょうか。
仕事をやめるとか、好きな仕事に就くというのはあくまでも方法のひとつで、ゴールではありません。まずは、自分が何を感じているか、自分を大切にするとはどういう感覚なのかを、現代の人々はもっと研ぎ澄ましていく必要があります。
不要なものを削ぎ落して切り捨てるのは、決して悪いことではありません。あなたの人生いちどきりですから、あなたのために生きていってください。/Kandouya編集部
「普通」って何だろう?普通という概念を捨てた時、驚くほど世界が広がる