
「あれ?そういえばあの時友達があんなこと言ってたのって、実は本気だったかもしれない…?」
「あんなこと言っちゃったけど、違ってたらどうしよう…」
考え出すと、止まらないネガティブな考え。私ってなんでこんなにネガティブ思考なの。
その答えは「思考のクセ」です!
もちろん、元々回避的で、慎重派の傾向はあるでしょう。しかし、足を組むクセや食後の甘いものに手が伸びるクセのように、思考にも「クセ」というものが存在します。
この記事では、あなたの止まらない「かもしれない」「どうしよう」を緊急停止するための、思考矯正方法を伝授いたします。
ネガティブ思考が止まらないのはどんなとき?

ネガティブな思い込み、後悔、モヤモヤ……。それが起こるときって、どんなときでしょうか? きっと、あなたが気付かないところで共通するパターンが存在しているはず。どんなときにネガティブ思考が起こるか、辿ってみることも大切です。
心や体が疲れていませんか?
「〇〇かもしれない」「〇〇だったらどうしよう……」そんな風にマイナスな気持ちが増幅するのは、おそらくあなたの体や心が疲れている証拠です。
特に、心の疲れは自分で自覚しにくく、気づいたときにはうつ状態になっていることも少なくありません。そして、体の疲れと心の疲れは別物ではなく、体の疲れが蓄積することで脳に必要な酸素や栄養が届かず、ネガティブな感情や思考のループを引き起こすこともあります。
いつもよりネガティブ思考が続く、止まらないと感じたときは休養をするべきときでもあります。
「できなかったこと」に目が行っていませんか?
あなたは毎日、たくさんのことをこなしています。
朝起きて身支度をすることから始まり、仕事に行ったり、家事や育児をしたり、帰宅してお風呂に入ったりすることもすべて「できたこと」です。
でも、そういった「できたこと」に目を向けて自分を褒めたり、認めたりすることを、ほとんどの人が疎かにしています。
さらに「人に対してどう接したか」「自分が他人にどう思われたか」という、とても細かい点にばかり目が行きます。さらにそのひとつひとつに対して「ダメだった」「できていなかった」と否定的な考え方をして、自分を自分で悩ませているのです。
失敗を記憶して、どんどん負のループに叩き込む
いちど「できなかった」という部分に目が行きだすと、そのできなかったことを記憶してしまうため、次からもまた同じようにネガティブ思考のループに陥るようになります。
ここでドカンとハッピーなできごとや、自分を褒められるような成功があると少し挽回することもありますが、人間生きていてそういうできごとにはなかなか遭遇しないことも。特に、考え方がネガティブになっているときはよけいに、過去の失敗や不安にとらわれやすくなるため、ネガティブ思考がどんどんクセづいていってしまうのです。
止まらないネガティブ思考を止めるにはどうすべき?

では、そんなつらいネガティブ思考のループを止めるには、具体的にどのような方法があるでしょうか?
「かもしれない」と思ったことは、どの程度現実化していますか?
〇〇さんに嫌われたかもしれない
あんなことを言って、迷惑がられたかもしれない
このような否定的な「かもしれない」思考は、過去どの程度合っていたでしょうか。本当にあなたは誰かに嫌われたり、迷惑がられて嫌がられたでしょうか?
答えはおそらく「言われてみれば、そうでもないかも」「だいたい取り越し苦労だった」という感じではないでしょうか。
心配性だったり、慎重だったりする性格の人は、普段の生活の中で人に対して神経を使って接しているものです。だから、あなたがついついうっかり本音をもらしてしまったり、言いすぎたかな?と思うようなことも、相手からすると大したことはなかったり、まったく気に留めていないことの方が多いのではないでしょうか。
ネガティブ思考のループが始まったら、これを問いかけてみて!
ネガティブ思考が止まらない……いつものパターンに陥ったら、まず考えていることの種類を2つに分けて考えましょう。
それ、自分だけで考えても結論が出ない悩みでは?
あなたが考えていることは、今自分ひとりでグルグルと考え込んで結論が出ることでしょうか。
例えば「あのときのあの発言は、〇〇さんを不快にさせたかもしれない」ということで悩んでいた場合は、あなたがひとりで考えたとしても〇〇さんの本心を今ここで結論付けることはできません。極論としては、考えてもまったく意味がないことなのです。
もし、どうしても気になるのなら、次に会ったときに「この間はこんなことを言ってごめんなさい」と謝るか、そのまま様子を見るかどうか。この2つくらいしか選択肢はありません。
自分だけで考えても、結論が出る悩みとは?
では反対に、自分だけで結論を出すことのできるネガティブ思考とはどんなものがあるでしょうか。
- 明日の飲み会に行きたくない
- 〇〇さんとの約束を断ろうかどうしようか
- スケジュールがいっぱいで苦しい
- 今日の仕事ぶりや、ミスがなかったか不安
このように、ネガティブ思考の中でも自分の中で決着をつけることのできるものはたくさんあります。
止まらないネガティブ思考を止めるには、紙に書き出すことがおすすめです。
自分の今抱えている仕事や人間関係を、目に見えるように文字で可視化してみましょう。そうすると、何が必要で何が不要かということがはっきりしてきます。また、以前の項目で出てきたような「できないこと」に目が行っているという状態も改善することができます。
自分の中で決着をつけたい問題を考え過ぎているときは、まず考えていることを整理して書きだす。これだけでも気持ちがすっきりし、前向きな気持ちで1日を終えることができるようになります。
ネガティブ思考が止まらないのは、時間を持て余しているからかも?
考え過ぎてしまうあなたは、自分の余暇の時間を「好きなこと」「没頭できること」などに費やしてみるのもいいでしょう。
以前、双子の育児をしている母親がこんな話をしていました。
「忙しすぎて、育児ノイローゼになる暇がなかった。考えてしまう時間、悶々としてしまう時間すらなかった。」
確かにこの話は一理あって、人間は何もしない時間や、物思いにふける時間があることで、悩みやネガティブ思考が加速することがあるのです。誤解しないでほしいのは、あなたが暇人だと言っているわけではないということ。
もっと、自分の好きなことや楽しいと思えることに、自分の時間を使ってみるのも一つの方法だということです。好きなことに没頭すると、人の脳は幸福感を得たり、達成感を得たりすることができ、精神的な充足を感じるようになります。
ネガティブ思考が止まらない……そんな状況になる前に、大好きなことを考える「自分だけの時間」をもってみることも大切な精神ケアの寳方法です。
止まらないネガティブ思考のループは、思い切って断ち切っていくことが大事です!

ネガティブ思考が始まったら「あ、またいつものクセが出ているな?」と気付き、意識的に止めていくことも必要でしょう。
止められないから悩んでいるんだ!と思うこともあるでしょう。しかし、あなたの人生の時間は限られています。結論の出ない負のループに、あなたはこれからも時間を奪われていくのですか? そんなのもったいない。あなたはあなたのためだけに、有意義な時間を過ごす権利をもっているのです。
自分の悪いクセを自覚し、意識的にやめる、細分化する、変換するということをやってみましょう。一度クセが治ってくると、それが習慣化して悩みにくい思考に変わっていきます。人生のモットーを「どうしよう……」として生きていくよりも、「まぁいっか!」で生きていく方が得です。今日から、自分の思考のクセを断ち切って、自分を労わる時間を設けるようにしてみて。/Kandouya編集部