子育てのイライラ対処法は溢れているけれど…
『子育て』『イライラ』で検索してみると、たくさんの情報がありますよね。
ママの愛情のかけ方を指摘する声、そんなものだからいいんじゃない?という先輩方の声。専門の人によるアドバイスもあるかもしれません。それだけたくさんの人が子育てに日々葛藤しています。
「もしかしたら私のやり方が間違っているのかもしれない」と思う気持ちと、「みんなイライラしているはず」と認めてほしい気持ちがケンカして、そうこうしているうちに迫ってくる時間…。
今回は一時的に心の持ちようが変わっても忙しくしているうちにまたしんどくなってしまうママへ向けた記事です。
子育てには3つの罠があり、それを上手にかわしていくだけでグッと楽になります。参考にしてみてくださいね。
罠1. 他人からの情報と刺激
ここでいう”他人”というのは、あなた以外の全員と考えます(夫、義両親も含みます)。
子育て中のイライラ誘発ポイントとして絶対に離せないのが「他人からの情報」です。
他人の想像力は、圧倒的に足りていないもの
たとえば”ママの見た目の印象”とか、”○○っぽい”とか、そういった傍目から見るママに対する印象が勝手な想像で子育てと結びつけられてしまうことってよくあります。
結論、それはただの他人の思い込みです。
どんな人でもその時みたその一瞬を切り取り、ものを言っていることがほとんど。
そしてそれが当たり前でもあります。鵜呑みにするのは、あまりにも頼りないのです。
あなたのことを本当に知ってくれている人じゃなければ、どんなに傍目を気にしても意味がなく、最終的には逆に悩みの種となってしまったりしませんか?
”もしかしたらわかってくれるんじゃないか”という淡い期待も、あっさりと砕かれてしまうことが多いんですよね。あろうことか、それは旦那さんでも例外ではないから、心がグラグラしてしまうのです。
いう事を聞かないで外で大暴れしてしまうお子さんをその時だけ見て、「ママのしつけがなってないわ」なんて言う。
そんな目で見られてしまうと感じるなら、それは相手の想像力の圧倒的な足りなさ。
確かに一理あると考える人もいると思いますが、家の中でどんな育児をしているか見たことのない人のいう事を気にする必要はないですよ。
原点はあなた。そこにちゃんと戻ること
どんなに情報がたくさん入っても、今お子さんを見ているのはあなただということの原点を見失わないで。
”普通の〇歳よりもできてない” ”普通はできるはずなのに”
ママに何か言われそうになったり、ほんの一言「だめだよ」といっただけで床に転がって大泣きされた日には、泣きたいのはこっちの方だよと心では思ってしまうものですよね。
さらに実母や義母、親戚や友人(子持ち)からも色々な声が飛び交います。
実母でも「今思い出せばあなたも○○が遅かった」「スマホばかり見せてるからじゃない?」なんて言うかもしれません。
最終的には「かんむし」が湧いているだの「霊媒師に見てもらおう!」なんて突拍子もないことを言われる人だっています。
あなたにしかない、あなただけしかわからないこと、たくさんあるでしょう。どうにもならないこと、どうしようもないとっておきの可愛さ、あなただけが知っているんでしょう。
気にするなと言われても嫌でも耳に入ってくることもある。
ただ、仮に現状”youtubeだけが子供の涙を止める神様”みたいな状態であっても、チョコレートやアイスがないと買い物も満足にできない状態であっても、人にとやかく言われる筋合いはないのです。
「育て方間違えたわ…」と顔面蒼白になるのは、子供が20歳になっても「お菓子買ってママ!」とごねてからでも遅くないと思います。おっと..これは大げさでしたね。
でも今子育ての結果を見出すのは、あまりにも早すぎます。
こういったすべての「よく理解していない」と思う人の声をまずは一切合切、捨ててしまっていいのです。
聞く耳持たない奴になれ、というわけではもちろんなく、聞き入れる人間を見極めていきましょうね。
罠2. 自分の感情と愛情
次は、”イライラ”と切り離すことができない「感情」と「愛情」についての罠です。
イライラする時は、このふたつを無意識に混同してしまいます。
イライラする感情と、愛情はまったくの別物
大切なはずの我が子にイライラしてしまうから、愛せていないと思うのは間違いなのです。結論から言うと、本当に愛していないのであれば我が子であっても「無関心」一択になるからです。
イライラしてしまうあなたは、ちゃんとお子さんに愛情を持っているし、大切に思っています。
それなのに「私が悪いのかもしれない」「子供に気持ちが伝わっていない」と自分を責めるから、それが更なるイライラを引き起こし、本当はお子さんに対して不満があるのではなくあなた自身にイライラしているのです。それってとても精神的にハードで、つらい悲しいことですよね。
あなたの中にちゃんとある愛情を、自分で疑ってしまって苦しむのをやめる。
本当の「イライラ」の原因を見つめてあげること
子育て中は毎日がとても大変で、ママは自分の心についてゆっくり考える時間もありません。だから「たまにはリフレッシュしなよ」と言われて1日休んだところでそれはビタミン剤のようなもの。まして、状況的に気分転換さえできない方もいるでしょう。
確かにイライラが増えてきている=ストレスが溜まっている、という方式に間違いはないですね。
でも応急処置は応急処置でしかないのです。本当にしなくてはいけないことは、親としての在り方とか、人目を気にした親としての自分とか、そういった大人のしがらみを一切捨てて「本当の心の声を出す」ということ。
わかっているはずです。「夫が優しくなくて寂しい」「1人で頑張るのが苦しい」「本当は思い切り好きなことがしたい」「頑張ってるねって褒めてほしい」…
いいんですいいんですよ、それで。誰が何と言おうがそんなことはくそくらえです。言えないなら、否定されるのが嫌なら、ここで今心の中ででもいいので思いっきり叫んでみて。筆者は味方です。[adchord]
罠3. 子供の意思
本当の心の声を見つめることができたら、今度は子どものことを考えてみましょう。
最後のイライラの罠は、子供の意思をママのものにしてしまうということです。
”1歳でも20歳でも”子供の意思は親には変えられない
我が子だから、正しい方へ導いてあげるべきだって感じるのは当然の思いです。でも、ママが教えてあげられることは自分の人生経験や引き出しから出されたもの。
子供の心の中にある意思は、たとえ何歳であっても「子どものものでしかない」ということ。そしていつかは必ず自分の人生を、自分の意思の元で生きていくようになります。
子供が今見たいこと、ほしいと思うこと、食べたいもの、嫌だと思うこと。
このすべては子どもの自由で、子供から見ると大人の事情など何も関係ないのです。私たちが夫や義両親には無理やり自分の食べたい夕食を作らないのと同じで、子供だからといってコントロールはできないんですね。
なんとなく食欲がない日に、スパイスの効いたカレーライスしか選べなかったら、大人なら自分の意思で拒否します。子供だから嫌がる権利がないなんて、角度を変えれば変な話かもしれませんね。
我が子だからではなく「1人の人」として接する
子育ては、実は大人の都合と事情で子供をうまく動かそうとする日常の繰り返しです。
「人がたくさんいるところで泣かれたら、私が気を遣う」「○歳なのにできてなかったら、先生や周りの人にどう思われるんだろう」….それはそれで仕方のない部分でもあります。
でも子供にとってはわからないんです。「ママに甘えたい」「よしよしってしてほしい」「何がだめなの?」くらいのことしかないんですよね。だから、今だけを見ないで、5年後、10年後の子供の未来を、様子を思い描いてみてください。
あなたの人生経験の引き出しが、今度は子供の引き出しとして心の中に増えていくことを想像してあげてください。まだ話すこともできない子供でも、ちゃんと個々の人格があり価値観があって、それはママのものではないのですね。
お子さんと1人の人として接してみれば、うまくいかないのは珍しいことではないと感じられるはずです。
子供の正面ではなく”隣にいればいい”
家族や友人、恋人でも、真正面から向き合いすぎると必ず衝突する瞬間に出会います。最初は他人だった人と知り合い、好きになって少しずつ家族になるように、子供とも1番近い「となり」で一緒に歩んであげるイメージを持ってみませんか。
危ない時は手をとなりでつないでくれる、前に立ちふさがるのではなくいつもとなりにいてくれる存在。
我が子ではなく大切な親友だったら、「どうしてそう思うの?こうしなさい」とはきっと言わないですよね。こんな考え方もあるんじゃないかなと提案します。その”尊重”を我が子にも少しだけ増やしてあげるだけで、思い通りにしてくれないことに対してイライラしにくくなっていきます。
終わりに「子育ては、自分との闘い」
今回このような記事を書いたのは、私自身、幼少期に辛い経験をたくさんしてきたからでもあります。
そして自身がママになり、周囲もママ世代になって、子育ての悩みを心底言える相手がいないことで苦しむ友人もたくさん見てきました。それでも1日1日を過ごしていくしかないのです。
ネットという匿名性の中で何を信じるか、誰になら本音が打ち明けられるか?とてもむずかしい問題です。掲示板などを見ても、辛辣な意見や有無を言わさないような否定形の言葉をただただ見かけます。
現実問題、こうして記事で言ったり読んだりするよりも難しいのが子育てです。それでも、たった一人でもいいので誰かが「こんな考えの人もいたな」とふと思い出してくれることがあるならとても幸せです。
あなたもぜひ、他人・自分・子供の3方向に対して潜む”イライラの罠”を上手に潜り抜けてみてくださいね。一緒にがんばりましょう!