LINEやメールといったツールは便利である一方、いつでもどこでも連絡することができてしまうがゆえに面倒なものになってしまうことがあります。
LINEの返信がめんどうだと感じたり、プライベートな時間を邪魔するようなメッセージが届くなんてことも日常茶飯事です。
LINEやメール、SNSのダイレクトメッセージを一方的に送ってくる人もけっして珍しくありません。
男性から女性への場合もあれば、女性同士の場合もあります。
性別に関係なく、こうした一方的なメッセージを送る人がいるのです。
今回は「一方的なLINEメッセージ」について、すこし考えてみたいと思います。
一方的なLINEって例えばどういうもの?

一方的なLINEメッセージは、あなたが不愉快だと思えばそれは一方的だと判断してもいいものです。
ここでは一例として、ストレス要因になりやすい一方的なLINEのパターンをいくつか挙げてみます。
「聞いて欲しい!」「吐き出したい!」ただそれだけのLINE
日常を生きていれば、誰かに聞いて欲しいことや吐き出したいことのひとつやふたつはあります。
しかし、それをただぶつけるようなLINEが送られてくることは少なくありません。
相談したいことや、意見を聞きたいことがあるならば、それなりの言い方・伝え方がありますよね。
今日こんなことがあって、私はこう思うんだけど……もしあなただったらどうする?
こんな体裁のLINEだったら、第三者として意見を言う気持ちにもなるかもしれません。
しかし
なんだかもうやんなちゃった……私、何がしたいんだろう?満たされてないのかな。
こんな風に「何についての話?」「何にどう困っているの?」というところから、こちらが質問していかなければならないようなLINEを送り付けてくる人は少なくありません。
内容が愚痴ではなくても、日記のような一人語りや、興味のない記事や動画のシェアを送ってくる人も少なくありません。
目的のないやりとりや、くだらなさを共有することが成り立つ関係性もあります。しかし、自分と相手が本当にそんなくだらないやりとりのできる間柄なのかどうか……というのが判断できない人も多いようです。
返信しなくても次々送られてくる
上に挙げたようなLINEには、無理に返信しなければいいんです。
しかし、こちらが返信しなくてもめげずに一方的にメッセージを送ってくるというケースも多いです。
「返信しない」という選択肢をとるって、事実けっこう心苦しいものがありますよね。送られてきたものに返さないというのは、勇気がいる行為なんです。
もちろん「無理に応えない」「適当にやり過ごす」ということが容易くできる人もいます。しかし「返事をしない」「無視する」という選択をしているだけでも、心のどこかにストレスが溜まるものです。人は、未完了のタスク(作業)があるとストレスを感じやすい傾向にあります。
相手が返事をしないのにもかかわらず、繰り返し同じようなLINEを送り続けてくるのは「相手の視点」がない証拠。
「どうして返事をしないのかな?」という、立ち止まって考えるという視点が抜け落ちているのです。
一方的なLINEを無視できない!その理由は3つの強迫観念?

自分が返信したくないと思ったら、スルーしてもいい。
そう頭ではわかっているのですが、そこがいちばん難しいところではないでしょうか?
相手の気持ちを考え過ぎてしまう人や、言い分をはっきり言うことでどんなリスクがあるかを想像してしまう人ほど、相手を邪険にできない傾向にあるはずです。
「期待に応えなければ」という強迫観念
一方的なLINEを送ってくる人に対して「この人は、自分しか頼れる人がいないのだろう」「私に頼ってくるくらいだから寂しい人なのかも」というような気持になることがあります。
「期待に応えなければいけない」と思ってしまうのです。
仮にあなたが応えなかったとしても、相手は他にすがりつける人を見つけて、今のあなたにしていることと同じことをするかもしれません。
しかし、こうやって頼られる側、いいように利用される側の人は基本的に、人に頼るのが苦手なタイプの人です。頼るよりも、頼れられることが多かった人生。だからこそ「こんなに人に頼るということは、この人はきっととても孤独でさみしくて、拠り所がここしかないのかもしれない」なんていう漠然とした思い込みをしていることもあります。
無視すると「加害者」になってしまうような脅迫観念
無視したり「一方的なLINEを送ってこないでほしい」と一脚することも必要です。
しかし、これができないから悩んでいるというケースが非常に多いです。
「返事をしてくれない」「無視された」ということは、相手からすると冷たくてひどいことのように思われてしまうことがあります。もちろん、そこまでに発展しないこともあるのですが、あなた自身の中で「無視することはひどいこと」と思ってしまう部分があるのではないでしょうか。
これは、前途した「期待に応えなくてはならない」という強迫観念に通じているものです。
「無理して優しくしている自分にも落ち度がある」という強迫観念
最終的には「今まで無理して返事を返していた自分」に矛先が向くこともあります。
嫌だったら最初から嫌だと言えばよかった。
自分には合わないと思った時点で、無視すればよかったのだ。
そんな風に、自分が少しの優しさを見せたことに対して責めてしまうことで、よりここから先どう対処すればいいかわからないこともあるのです。
「やめてほしい」「もうLINEをしたくない」という思いを告げることで、相手からすると「じゃあ今までのやり取りは何だったのか?」という話になってしまうこともありますよね。
これも前途した「加害者になってしまう」という強迫観念に通じています。
LINEメッセージの目的を振り返ってみよう
こんな風に、不要な連絡や暇つぶしなど、心のはけ口のようになっていることに気づいたら、LINEやメールといったツールの目的を振り返ってみましょう。
LINEもメールもDMも、連絡ツールです!
正論のようなことを言って申し訳ないのですが、そもそもLINEもメールもDMも何もかも、連絡のためのものです。
誰かのさみしさに付き合うための癒しツールではなく、あなたが日常を便利にするためのもの。効率化を図るためのものなのです。
しかし、その便利さゆえに、現代人はLINEやメールといったものに縛られてしまい、本来の「効率化」ができなくなっています。そのことを今一度思い出してみましょう。
時間はお金と同じ価値をもっています!
一方的なLINEを読む時間、返信内容を考える時間、文字を打つ時間……すべて、あなたの大切な時間です。
本来、人には「プライベート」があります。
プライベートという言葉には
- 私的
- 個人の
- 私用の
- 非公開の
などの意味があります。プライベートな時間は、あなただけの時間であり、あなたがその使い道や取捨選択を自由に決める権利があるのです。
私的な時間に、不要なメッセージを送ってくることに対し「なぜ返信しないの?」「ひどい!」などと思われたとしても、それはプライベートを侵害していることと同じなんです。
会って話しているときに無視するのと、LINEを既読スルーするのはまったく別問題だと思ってください。
男女間での一方的なLINEは要注意
男女間では、一方的なLINEを送り付ける事案が多発しています。
返信がないのにしつこくメッセージを送り続ける行為や「やめて」と意思表示しているのにお構いなしに送り付けてくるような行為は、ストーカー取締法のつきまとい行為にあたります。
ストーカーに発展しそうな場合は、いきなりブロックするような拒絶を避け、LINEメッセージを証拠として保存するなどして対策してください。
一方的なLINE、返信したくないLINEは「自分の時間」を割り切って確保して

一方的なLINEメッセージやメール、DMなどは「自分の時間を過ごしている」という認識を強く持つことが大切です。
思いやりや優しさも時には必要かもしれませんが、気の進まないことを無理にやる必要はないのです。
また、既読スルーすることや無視し続けることを「加害」だと思わないことも大切。
電子メッセージのやり取りは、本来効率化するためのものであって、人の時間を奪うためのものではありません。あなたが嫌だと感じたらそれを大事にしていいし、何も悪いことではありません。
最新のツールや便利な機能は、ほどよく使って面倒なことは割り切っていく練習を続けてみてはいかがでしょうか。/Kandouya編集部
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