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やめたいのにやめられない…自傷行為に関するお悩み

みなさんこんにちは。Kandouya編集部です。

今回の記事は読者様からのお悩み投稿を基にして「自傷行為」についてお話しします。

私の母は毒親だったけれどとても後悔をしているみたいで、すごく謝ってくれています。だから今は母のことは許し、母も父も家族も友人も私が生きていることを望んでる、それが私を支えてくれてます。


なのに、自分を傷つけてはいけない、周りが哀しむから、なんの解決にもならない、わかってるのに、手首を切る事が止まりません。覚醒剤みたいなものなのかもしれない、切ることで脳のなかで快楽物質がでてるきがします。

投稿者 T・Kさん

毒親育ちは「親が罪を認めたり、謝ったりしたら終わり」ではありません

まず一番大事なのは「自傷行為をしてしまうのは、幼少期に自分の心をそのまま表現することができなかった」というかなり深い部分に原因があるということ。

そのため、毒親だったお母さんがKさんに「ごめんなさい」と謝罪したただけでは、Kさんの心は癒えていません。お母さんが自分のしてきたことや間違いに気づき、謝罪をするというのはもちろん、最初のステップとして大事なことですし、それによってKさんも少し楽になったのだと思います。

でも、Kさんが幼いころから今までの間に刷り込まれてきた親の教え、価値観、自分のイメージ、心のクセというものはいくら謝ってもらっても消えないのです。

ここで「親が謝ってくれたから、これできれいさっぱり元通り」ということはないんです。謝られたら親を許さなければならないし、ここから先はすべて自己責任というような考えになっていきます。心から謝っても、何度も繰り返し謝っても、心は癒えません。正しい方法で傷を癒し、こんがらがった糸を解きほぐす必要があるのです。

親から離れたり、自立したり、自分の人生を歩き始めても、まだまだ幼少期から植え付けられてきた価値観や行動、考え方の癖やパターンに苦しんでしまうことがあります。これに気づかないまま「なぜ自分はいつもうまくいかないのか」と悩み、自分という人間をさらに卑下してしまうパターンも多いです。

自傷行為「やめなきゃ」と思ってやめられるものではない

私は自傷行為を、異常なことではなく「正常な反応」と考えています 。「え?何言ってるの?」って思うかもしれませんね。

私も10代の頃自傷行為の経験があります。当時親にも強く批判されましたし、刃物を隠されたり怒られたりの繰り返し。隠されたら自分で買いに行くこともあったし、探し出したり違う刃物を使うというだけで抑制の効果はありません。他にも頭を殴る、皮膚を噛むといったことで感情を解放することがありました。

強い痛みを感じると、冷静になることができ、集中力も増します。強い痛みや、傷などがあるとき、いったんその痛みや傷に集中できますよね。まるで心が安心したような、少しずつ整っていくような感覚があります。Kさんは脳内で快楽物質が出ているような気がすると書かれていますが、その通り。モルヒネと同じくらいの作用をうながすエンドルフィンという物質が出るともいわれています。そして中毒性や依存性が高いのも事実ですね。

自傷行為をする人に対しての「お願いだからやめて」「自分の体を粗末にするなんてダメだよ」という言葉はまるで効果がありません。「やめよう」と思ってやめられるなら、もうやめていますよね。「自分の体は大事」「自分はここにいていい」と思えていたら、自傷行為で悩むことなどない。そこが、他人にはわからないところなのです。

「自傷行為」が起こったら、まずやめさせなくちゃ!刃物を取り上げる!なんておかしなことをしているんだ!と、周囲はパニックになるんです。びっくりするのは当たり前、しかたないことなのかもしれません。

でも、当人からすると自傷行為は安らぎ、解放などの「よりどころ」です。これは想像ですが、健全な家庭で育ち、心が健康にのびのび育っていれば、家族の存在や美味しい食べ物、心地のいい自分の部屋、温泉、旅行……のようなもので、ストレスを解消していけるのかもしれません。

でも、自分を傷つけることが、安らぎ、心地よさ、解放になる……という理屈から考えたら、どれだけ心の中に捻じ曲げられてしまった価値観や、痛みが眠っているのかがわかると思うんです。

つまり今、自傷行為に安らぎや幸福を感じるのは、正常反応なんです。それだけKさんはいろいろな理不尽、悲しみ、悔しさ・苦しみに耐える日常を送ってきたという証拠ともいえます。

リストカットする人がおかしい、悪いわけではありません。既にKさんは「やめたい」と改善を自ら望んでいますから、なぜこういう状態にまで追いつめられたかを深く辿ってみることが必要かもしれませんね。

目的は「自傷行為をやめること」ではなく、自分を取り戻すこと

「自傷をやめる」ことに焦点を当てるのではなくて、自分がどれだけ苦しい状態にあったか、今までどれくらいのがまんを繰り返してきたかをもう一度振り返る、そしてその傷や鬱積した毒を出していくことの方が結果的に効果があると私は感じています。

つもりつもったものが背負いきれなくなり、バランスがおかしくなってしまったんです。自傷行為は、つらさの「結果」です。

自傷はもちろんやめられたらいいと思いますが、やめることを第一目的にしないことが大事だと思います。

どんどんやってもいいよ、なんてことは言えません。でも「自傷行為が悪いこと・怖いこと」なんて考えなくたってわかるし、小さな子どもでもわかりますよね。そんな悪いことをしてしまう、止められない自分をさらに責めて……の繰り返しだからつらいのです。自分を取り戻していくことや、余計な価値観や毒親からの洗脳を解いていかないと、Kさんが余計に苦しくなるのではないでしょうか。

まずは「自傷行為をしてしまうってどういうことなんだろう?」「自分はいったいどのくらいがまんして生きてきたのかな?」ということを見返してみてもいいと思います。カウンセリングやセラピーなどに通う方法もありますし、自分で考えたり調べたりしていくこともできます。どんな方法でも、OKです。

私どもからお伝えできるのは「自傷行為は異常」ではなく、今までの親子関係や家庭環境の結果として「正常な反応」が出ているという認識をすることだと思っています。どうか、少しでも心が楽になりますように。遠くから応援しています。/Kandouya編集部

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