
「そこに、温度がある人たち。」第十八回は、あわいの小説家「千羽はる」さんと小説家「カラエ智春」さんを合わせてご紹介したい。
というのも、個人的にこの二人にどことなく同じ匂いがしたんだよね。アイコンの雰囲気じゃないよ。伝わってくる温度感が似ているな、ということ。
それはなんとなく人間が生きて生活しているなかで「あやふや」な部分や「確信のないこと」を、自分の持つアミを使って捉えているところもそうである。リアルであって、確信はない。そんなことって世の中ゴロゴロしていると思いませんか。そんな曖昧な部分を否定せず、「それは確信のないもの」という「ものである」と言える人たちなのだと思う。
(何言ってるかわかんない?ごめんね)
あえてふたりを合わせて書いてみたくなったので、一緒に載せていきたい。
「貴方の言葉には、どうしようもなく尊い価値がある」https://note.com/planetes228/n/n0c15200db0e4
「貴方の言葉には、どうしようもなく価値がある」
たとえそれが誰かを批判するものであろうと、褒めるものであろうと、ただの日常の愚痴であろうと、辛い心から思わず零れた涙のようなものであろうと。
その言葉は、絶対に誰かに読まれている。
https://note.com/planetes228/n/n0c15200db0e4「貴方の言葉には、どうしようもなく尊い価値がある」
千羽はるさんのnoteから受ける印象は、自分色だし自分の意思がはっきりしているのだろう、という強さのようなもの。けれど色々と読んでみると、最初の印象とどこか相反する「揺らぎ」がちりばめられていて、小説家とは常に揺らぎの中に存在するからこそ言葉が出てくるのだなと感じた。
強さと弱さのふり幅が、千羽はるさんの人間味であり、魅力になっているんだな。

「豚骨醤油味噌ラーメン」https://chiharu-kalae.hatenablog.com/
正直なところカラエさんはnoteもいいのだけどブログ「豚骨醤油味噌ラーメン」の方が好き。
カラエ智春さんにもまた、「小説家」としての顔の中に、時々「揺らぎ」を感じる。そしてそれを表現している。だからこそ知りたくなる、読みたくなる。
「私たちは大食い競争をしているわけでも、早食い競争をしているわけでもない。」https://chiharu-kalae.hatenablog.com/entry/2021/01/25/083540
頭の中でなりひびく、「時間を無駄にしている」という言葉から逃れるためなら、こうして文字を書き綴っていた方が、頭の中にはちっとも入ってこないけれど、まだ本のページをめくっていた方がましだ、と思う。
そんなときに、最近は、この記事の表題に書いた、「私たちは大食い競争をしているわけでも、早食い競争をしているわけでもない」という言葉を思い出すようにしている。
https://chiharu-kalae.hatenablog.com/entry/2021/01/25/083540「私たちは大食い競争をしているわけでも、早食い競争をしているわけでもない。」
わたしとは違う、どこか別の場所に「正解」がある。
わたしとは違う、どこか別の場所に「普通」がある。
そういう風に、強く思っている。
これはみんなそう思っているのか、わたしだけ特に強く抱いている感情なのか、人と話したことはないからよくわからない。
https://chiharu-kalae.hatenablog.com/entry/2021/01/12/142308「意味のない言葉で画面をうめつくしたい」
ブログの名前が「豚骨醤油味噌ラーメン」ということが深く考えずにつけられたものじゃないとしたなら、「ひとつの味に決めつけないでくれ」という思いがあるのだと思う。
だから私は、ブログに書かれた記事の方に目を奪われた。「これです」と表すことで、それなりの先入観も生まれ、個々のイメージにより文章から受けるエネルギーも変わってくるものだ。
豚骨醤油味噌ラーメンは、ありそうでなさそうで、本当は「ある」のだということ。
最後に:人間はどこか不安定なものに心を奪われ、揺らいでいるものを形にしたくなる。”そそられる”とはそういうことかもしれない。そして物語を超え、「書いている人はどんな人生を生きているのだろう」と思わせる。二人は、その特別なカードを、もう握っている。
千羽はるprofile:読書と未知をこよなく愛し、「人」と「未知」の狭間を書く、「あわいの小説家」/短編小説やエッセイなどをのんびり執筆/尊敬するのは南方熊楠/紅茶片手に地域活性系ライターやってます/自然系・田舎系記事大好き
カラエ智春profile:小説を書いてます。京都在住。 【キナリ杯】一発逆転優勝受賞。【極地的主観私設賞#触れる言葉】グランプリ受賞。はてなブログもあるよ→https://chiharu-kalae.hatenablog.com/
kandouya編集部/森花