
「そこに、温度がある人たち。」2月の第四回は、ハシマトシヒロさんのnoteをご紹介したい。
初の「武道」という道にいらっしゃる方(言い方合ってる?
のnote。すごく楽しみにしていた。「どんなことが書かれているんだろう」とドキドキしながら覗いてみると、男気溢れているのは想像通りだったが、予想以上にプラスアルファーな愛があったので驚いた。

「弟子は勝手に成長するが、師匠は一向に成長しない。」https://note.com/33203320/n/n0d8a4d73f2e0
「……お前、ホンマにリョウ……?」
「リョウです!! 羽島先生ぜんぜん変わりませんね!!」
「……お前は、だいぶ変わったね……」
とりあえず、毛玉だらけのパーカーを着て来たことを後悔した。
「弟子は勝手に成長するが、師匠は一向に成長しない。」https://note.com/33203320/n/n0d8a4d73f2e0
ハシマさんについては、「そこ温」にすごくふさわしいというか向いてるなと思ったんだ。
なぜかというと、本当に「文章を仕事として書く人が無意識で使う型」みたいなものがいい意味でまったくなく、ストレートな思いと感情がそこに現れているから。
「心を揺さぶる人をご紹介したいです」と言った私の気持ちは、こういう「とにかくまっすぐな気持ちで胸を打ってくる人」を求めているとも言える。けれど「よみもの」としてしっかりと成立しているし、表現もきちんと伝わるので、ハシマさんは言葉で何かを伝えるセンスのある人だ。
けど、あえて「変にうまくなってほしくない」なあ…。そのままのハシマさんでいてほしい。
この「弟子は勝手に成長するが、師匠は一向に成長しない」というnoteが私のイチオシ。最初は、空道についての何か熱い思いかっ!と思ってた。けど、内容は全然違った。
かつて幼かった弟子との再会、他愛もない会話とお酒。長い年月をまたいでも繋がる関係性のあたたかさと、ハシマさんが成人した弟子から連絡をもらってごはんを奢られる人柄の持ち主だってことがよくわかる。
こういうことができる人とできない人の差ってなんだろうね。
それは私が思うに、幼少期の記憶に残ったかどうかだと思う。「○○食べたよ」「今日は○○だよ!」とどうでもよい話も耳を傾けてくれた人。大人になっても覚えているのは、そんな人だから。

「それでホントに幸せですか?」https://note.com/33203320/n/n55a7cdbc7932
僕が「幸せでも不幸せでもない状態」に妥協しようとするたびに、Kさんが例のギラギラした目でこっちを見ている気がする。
片膝立ててどぶろく呑みながら、「羽島さん、それでホントに幸せですか?」と、問い掛けて来ている。
「それでホントに幸せですか?」https://note.com/33203320/n/n55a7cdbc7932
このnoteを読んで、なんだか私は少し切ない気持ちになりつつも、年齢を重ねても自分自身の弱さと正直に向き合えるハシマさんはやっぱり男気があると思った。
直接的に「頑張れよ!」と背中を押された感じはしないけれど、文章を通して、間接的に「それでホントに幸せですか?」の問いかけを忘れてはいけないかもしれない、と感じさせてくれた。
だって自分(筆者)よりずいぶん年齢を重ねた人生の先輩でもある人が、noteを通して「憧れの人のようになりたい」「心が折れそうだ」「それでも頑張ってみます」と書き連ねることが、当然だとは私は思わない。
時間を重ねてきたからこそのプライドや、わかっていても素直になれない頑固さや、かっこつけたいところなんかがあっても良さそうなのに。
ハシマさんは、やっぱりかっこいいよ。
「ダメな時は遠慮なくすがり倒せ。」https://note.com/33203320/n/ne6f336367fd2
こちらのnoteでちょっと泣いてしまったんだよね。それも全部読み終わって、ちょっと数秒たって、息をついたときに「じわー…」とくる。
そこの先生も若い人やってんけど、あんたと違って笑顔がウソくさいねん。
絶対格闘技に興味無いくせに、ムリヤリ格闘技の話してくんねん。
なんかめんどくさくなって、ずっと寝たフリしてたわ。
あんたと、また濃い話がしたいねん。
ハメドとかチャベスとかサムゴーとか井上尚弥の話がしたいねん。
「ダメな時は遠慮なくすがり倒せ。」https://note.com/33203320/n/ne6f336367fd2
本当に直球で、余計な装飾もなく、だからこそ届いてくる気持ちが、ハシマさんのnoteにはあって。関西弁でつらつらと、まるで話しかけるように語りかけるように、ただ書いているだけのことなんだけどね。
「ああ、やっぱり嘘はつけない人なんだなあ」って、心底思ったりして。自分にも人にも嘘をつかないハシマトシヒロさんの持つ温度とは、うっかり油断して薄着で外に出てしまった時、そっと肩にかけてもらったジャケットの温度かな。
ほっとするような、肩からじわっとあたたかくなるような、「えっ寒そうだってわかってくれるの」みたいな。
とても温度のある文章と、ハシマさんの人柄に触れられて心もあたたかくなりました。(関西弁も好き!
ハシマトシヒロさんのnoteはこちら→https://note.com/33203320
ハシマトシヒロprofile:空道という21世紀の総合武道をライフワークとしています。 空道の宣伝をするつもりでしたが、嫁の話や私小説的な昔の話なんかを書いてしまっています。 アイコンは、片眉を剃って山籠りするくまです(嫁・作)。
kandouya編集部/森花