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ネガティブ/マイノリティ専用WEBマガジン

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サイトを通して多くの方に巡り合うことができました。
自分に自信を持てなかったり、様々な環境の中でうまくいかないこと、
苦しいことに躓いた時、すべての方が少しでも自分自身を大切に
愛することができますように。

HSPが他人に求める”思いやりレベル”は、マジで高度だから自分も他人もしんどいんだよね。

HSPの敏感さに振り回されて他人にイライラしてない?

「なんであの人はこんな常識的なことが分からないんだろう?」

「もう少し気を遣った発言が出来ないのかな?」

「無神経な人が多すぎない?」

あなたはこんな怒りや、モヤモヤした気持ちになった経験はありませんか?

他人に対するイライラ・モヤモヤが強く、必要以上に人の欠点が見えてしまう。自分からすると、息をしているだけでも分かるようなことが、他人には分からない。

私は少し前まで、こういう感覚に悩まされていました。

HSPの人は他人の感情への共感性が高いため、その場に適した発言や振舞いが自然にできてしまいます。しかし、非HSPの人はそうではない。しかも世の中には非HSPの方が圧倒的に多いです。

なかなか共感されにくい、他人へのイライラ・モヤモヤの原因ととらえ方のヒントを考えてみましょう。

HSPが他人にイライラ・モヤモヤしやすい理由とは?

HSPは無意識的に様々な情報を読みとっていますが、HSPではない人は違います。たまには空気の読めないうっかり発言をしてしまったり、そっとしておいてほしい人に余計な一言を言ってしまったり。

こんな人間らしいちょっとした失敗は、誰しも経験があること。HSPである人も、同じです。

それなのに、こんな他人の言動に対して神経質になってしまうこと、ありませんか?

人の無神経なところに目が行きやすくなる

私はずっと他人の感覚に対して、必要以上に厳しくなっていました。

一度気になりだすと、思考のクセが出てしまい、

「この人にもこんな一面があるの?ガッカリ。」

「もっとよく考えてから発言すればいいのに。」

そんな風に他人にイライラし、神経質になり、なにかと批判的な目線で見てしまうようになったことも。

こうなると、どんどん深みにはまって

「自分の感覚とぴったり合う人なんていない。」

「なんだか、誰のことも心から好きだと思えない。」

こんな風に悲観的になってしまうことさえありました。

神経質でHSPな自分と、楽観的な非HSPを比べてしまう

HSPはいろいろな面で、生きづらさや疲労感を感じながら生活していることが多いもの。そのため、非HSPである普通の人に対して、うらやましさを感じたり、卑屈になったりしてしまいがちです。

卑屈になると、さらに他人への厳しい目線やイライラが強くなります。HSPの気質をプラスに捉え、個性だと受け止め順応していくことが出来る人ばかりではありません。

他人の言動にイライラ・モヤモヤしてしまう自分に対しても、また怒りが出てきます。

「もっと楽観的に生きたい」

「自分の神経質な部分が好きじゃない」

そう思っている人ほど、他人と自分との差を強く感じます。

その比較からくる劣等感は、時に相手への嫉妬心になることも。

「あの人はいつも明るくて、人に囲まれて楽しそうで羨ましいな。」
「あの子は私みたいに人間関係に疲れて部屋にこもることなんか、ないんだろうな。」

そんな風に人を羨ましがることもありました。

HSPの悩みは他人に理解されにくい

HSPの他人への不信感が強まる原因はもうひとつ。

他人に理解されないこと。

例えば、私は子育ての悩みを周囲に話しても理解されないことが多々ありました。

私はHSPであり、HSCの息子を育てています。真剣に悩んでいることを周囲に話しても、共感を得られたことがとても少なかったのです。

「そんなに気にすることかな?」
「そんなこと、考えたこともなかったわ。」
「そんなことよく気付いたね~。」

多くの人が、「そんなこと」という言葉を使い、気にしすぎだと言いました。

もちろん相手が悪いのではありません。

私が理解されないという事実を、強く受け止めすぎているでのす。「神経質で大変そうだね」と呆れられているようにも見え、次第に誰にも悩みを話さなくなり、心を閉ざしかけました。

HSPが他人にイライラしないための3つの考え方

HSPであることを自覚したら、自分の気質との付き合い方を探していく以外に方法はありません。

私が今も常に意識していることは、以下の3つです。

1.HSPについてもう一度理解を深める

HSPを知ってから数年たっているにも関わらず、生きづらさや疲労感は解消されないまま。そこでもう一度HSPについて深く調べ、考えるようにしてみました。

自分がHSPであることを頭では理解していても、思考が固定観念にとらわれて偏った考え方しかできない状態になっていました。
HSPへの理解を深めると、自然に自他の違いを受け止められるようになり、イライラしたりモヤモヤしたりすることが減ったのです。

HSPは、遺伝性特性です。背の高さや髪の毛の色、視力などと同じ。刺激や情報をよりたくさん受け取ってしまう、という性質を持っているだけ。

「あの人はあんなに背が高くて羨ましい!」
「私は背が低くていやんなっちゃう…。」

こんな体のコンプレックスと何ら変わりはなく、うまく付き合っていく方法を考えるしかないんですね。
そのためにはHSPへの理解を深め、正しい解釈の仕方を身に着けるのがとても有効です。

2.HSPの感覚を他人に押し付けない

HSPという敏感な気質で、いろんな物事を深く考えたり、刺激や情報に翻弄されてしまうのは自分の気質のせい。
それなのに「なんで他の人って、私と違うの?」とイライラしているなんて、すごく自分勝手なのかもしれないと気付いたんです。

他人と自分を比べて、嫉妬していた時も同じ。

「私はなんで、他の人みたいになれないの?」

自分の感覚を他人に押し付けて、他人の感覚を自分に押し付け、勝手にイライラ・モヤモヤする。さらに考えすぎてストレスを溜めるのは、とてももったいないエネルギーの使い方なんですよね。

太っている人に対して「私は痩せているのに、あの人は何であんなに太ってるの!?おかしくない!?」と言っているのと同じです。

もちろん、人の言動を見て自分だったらどうするかを考えることは大事。自分の行動を振り返って、反省するのも必要なこと。
でも、自分と他人が違って当然。他人と自分が違うからって、どっちが正しい・間違っているという白黒つけるような考え方は、自分で自分の首を絞める結果に繋がりかねません。

理解されずにモヤモヤするもの同じですね。自分と他人は、まるっきり違う人間。「理解されたい!」と要求するばかりではなく、理解されなくて当然と構えることも必要です。そのためには、自分と他人は全く別の環境で暮らし、性格も気質も違う別の生き物だということを自覚しなければなりません。自他の境界線をはっきりとさせ、違いを認めることから始めましょう。

3.HSPの人と交流する

HSPの人と交流することは、とても大事です。

私は幸いなことに、夫もHSPを自覚しているため、最も身近な人がよき理解者となっています。

立場や性別が違うのですべての悩みを共有できるわけではありませんが、日常のちょっとした疑問や怒りについてよく話し合います。共感してくれる相手がいれば、お互いに自己肯定感も養われ、自分の特徴に自然と向き合うことができるように。

こうしてこのサイトを読みに来て下さることも、交流の一つだと思います。もしくは、TwitterなどのSNSを利用することもおすすめです。HSPに関する情報を発信したり、交流したりしている人は思っている以上にたくさんいます。

自分だけではなく、一定数同じ性質を持って悩んでいる人がいることを知ってほしい。それだけでもずいぶんものの見え方が変わりますし、人生すら変わるかもしれません。

少しでも視野を広げて、自分の悩みを解放していくことが楽に生きるヒントになるのではないでしょうか。

HSP気質をプラス方向へ生かし、他人へのイライラとさよならしよう!

HSPの気質に振り回されないために、もういちど気質について深く理解しましょう。

  • HSP気質は少数派であること
  • 自分と他人は違う人間であること
  • 同じ悩みを持っているHSPはたくさんいること

この点をヒントに、あなたにとって自然に楽にふるまえる場所を探していくことも大切です。

(ライター・夏野新)

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