先日の9月17日(木)に「HSP交流会」を行いました。

Kandouyaの私たちとしても初の試みで、ドキドキしていたのですがこれほど深く濃厚な会になるとは……
想像以上に充実した会になりました。
ざっくばらんにお話できる、ゆるっとした会をと思っていたのですが……実際の感触は、個人的にそうではありませんでした。
主催の私の個人的な感想としては
「まるで異世界」でした。
普段人に隠している部分だったり、自分の欠点と思っているところを話すと必ず誰かが
「それ!わかります!そうなんですよ!」
「普通にあります!」
「ほぼ毎日です!」という共感が起こり、参加しているみんなの顔がパッと明るくなって、空気が変わるんです。
メンバーの悩みに対して、みんなが真剣に「考える」ことをする。
そして「それって私の場合は〇〇で△△で……」と次の人に自然につながって、どんどん話が飛躍していくんですね。
本当に対話らしい対話ができたように感じています。
この感覚はまるで異世界、別世界にやってきたかのようでした。
HSPは、普段の生活での自分と、本当の自分を見せられる場での自分と、2つの世界を行き来しながら生きることも大事なのではないかな。
私も自著の中に「HSPは秘密基地をもつことが必要」という話を書いているんですが、その場をつくることができたかなぁと嬉しくなりました。
全員、見た目もタイプも話し方も年齢も性別も職業も好きなものもバラバラ。それなのにこんなに笑い合えるんだということにも感動しています。
正直なところ、どの参加者の方も、街ですれ違ったとしても、きっと認識できないと思うんです。
道ですれ違う人、人混みの中にいるその他大勢の人。
その人たちはどこか「自分とは関係ない人」であり「別の世界の住人」のように、漠然と切り離していることもあると思うんですね。一生交わることはないと、決めているような感じ。
人の年齢や性別、外見、職業、生活地域などという「ラベル」によって、私たちは他人を判断したり、自分の可能性を決めてきたりしたなぁと。
しかし、そんな「交わることのなかった人」が、本当に偶然の縁で、こうして同じ時間に通信システムでつながって、それぞれの心の深いところに触れたり、自分が毎日考えていることについて話したりする。
こんなことができる現代は、生きづらい世の中ではなくて素晴らしい世の中なのではないか。そんな気持ちにすらなりました。本当にスゴイ交流会だったので、会が終わってからしばらく興奮状態でした。
みんな、敏感で繊細という「弱さ」とされているものをもっているのに、どこか心の奥に強いものをもっているように、私は感じました。
参加者の方からの声
今日は素敵な場を作ってくださりありがとうございました! 感じやすい自分を肯定し、感じやすさを武器にしていきたいと思います^ ^
Kさん/女性
とても有意義な時間でした。共感してもらえるって嬉しい事ですね。今まで、誰にもわかってもらえなかったので。皆さん色々ですが、前向きに!と思いました。この気質を使って何かできるかしら??やっぱりスピリチュアル!?(^^) 感情が爆発しそうな時は息を止める方法、試してみます。とても楽しかったです。ありがとうございました。
Nさん/女性
今日は、ほんと自分も参加できて良かったです(^_^)なんというか、多くを説明しなくても、かなりわかりあえた気がして、そのような感覚になったのは初めてだったので、驚いたし、みなさんも笑顔で、緊張しいなのに、安心してしゃべれました(^_^)また、参加したい気持ちもありますが、一席ももったいないので、より多くの方々に体験して頂きたいなとも思いました。自分も、その様な安心できる場を作っていけれたらなあと思ってますし、今日ほんと感動したので、(ドラゴンボールみたいとも思いました。集まって、散っていったみたいな…)まだ、世に散らばってるけど、あまり自分の気質に気づけてもいない人たちのために、自分もなんか力になれたらと思ってます。
K・Tさん/男性
今回ご参加いただいたみなさん、改めて本当にありがとうございました。今後も交流会をはじめ、やりとりのできる「場」づくりをしていこうと考えているところです。
HSPな参加者さんからのおすすめ本
今回の交流会では、参加者の方がおすすめの本や感動したものを紹介し合う場面も。そこで、参加者の方のイチオシ本をこのレポートを通じてご紹介しますね。
ドリトル先生と緑のカナリア
ドリトル先生と緑のカナリア (岩波少年文庫―ドリトル先生物語)
参加者のなかで唯一の男性だったK・Tさんがご紹介して下さったのは、ドリトル先生と緑のカナリア。ヒュー・ロフティングのドリトル先生シリーズとして有名です。児童文学でありながら、多くの大人に支持されている小説。世界を股にかける壮大なストーリーですが、小さな本の中に感動の描写や表現が詰まっている。ドリトル先生といえば1998年公開の『ドクター・ドリトル』のほうが馴染みがあったのですが、とっても面白そうです。これからやってくる読書の秋に最適ですね。
ネオサピエンス~回避型人間の登場~
HSPには6年ほど前から知見があり、支援者としても活動されてきたというKさんからはこちらの本を紹介していただきました。精神科医として多数の名著を書かれてている岡田尊司さんの「ネオサピエンス」
人類の歴史の中で「愛着」の問題はどう変容し、影響を与えているのかということを書いた本です。人類の進化や歴史といったものは割と一般的に語ったり取り上げられたりしますが、愛着理論にフォーカスしたサピエンス史、個人的にかなり興味深いです。(愛着とは、人と人が親密さを築くときに、それをどう表現するかの傾向を表す理論。愛着理論といわれます)
親子関係のHSPと育った家庭環境や愛着の問題というのは切っても切り離せないのでは……私もそう感じることが多かったのでとても興味深いジャンルですね。
ご参加くださった方、また興味をもってくださった方々、ありがとうございました
2時間みっちり「濃いテーマ」で語り合った会でした。
HSPの方って、基本的に「前向き」で「よく生きようとしている」人なんだなと感じました。
今は色々悩んでいたり、心身の調子がよくなかったりしても、最終的には「こうなりたい」とか「自分も何かやりたい」という、欲求や知的好奇心を強くもっている場合も多いように、私は感じています。
でも、なかなか普段は「できるよ」「いっしょにやっていこう!」「同じ気持ちだよ!」という人がいないので、ひとりぼっちなように感じてしまうんですよね。
主催側の私たちとしても、大変励まされた会になりました。次回の開催はまだ未定ですが、準備ができしだい告知していきますので、よろしくお願いします。
参加者の方、またこれを機に興味をもってくださった方、LINEにご登録いただいた方、ご検討いただいた方など、たくさんの方に感謝しています。ありがとうございました。/交流会企画者 夏野新